こんにちは。中井良紀です。
「来迎図」というのがあります。
それは「臨終の際、飛雲に乗った菩薩様たちが
救い導くべく人間界に降りてくる」という絵画です。
賑やかな音楽を奏でるように、
さまざまな楽器を手にする菩薩様たちの表情は、
みな穏やかであり、また笑みさえ浮かべています。
来迎図を眺めていると、なんとも言えない安心感を抱くのは、
みな同じではないでしょうか。
死んだらどうなるんだろう?
死んだらどこへ行くんだろう?
誰も明確な答えは出せないけれど、
ここには安らぎのうちに最期を迎えるための、
そのお迎えの瞬間が描かれています。
その来迎図の背後の風景をよく見てみると、
そこには水辺や山、森が描かれています。
私たちが死んだ後の世界は、これらの自然とつながっているという思いがあり、
それにより安らぎを感じているのではないでしょうか。
日本人が本来持っている、海や山など自然への信仰。
そして自然回帰への思い。
近年は「散骨」を希望される方が増えてきています。
「命が亡くなった後は、海や山などの自然に還ってゆく」
古来より日本人は、
自然を「命の故郷」ととらえていたのだと思います。
海洋散骨のブルーマイルゥー